日本人エンジニアの不足

外国人エンジニアと一緒に働いてグローバルに活躍しよう

エンジニアが不足している

エンジニアが不足している

日本人エンジニアだけでは間に合わない

外国人エンジニアが増えている

厚生労働省が発表したデータによると、日本で働く外国人エンジニアの数はここ十数年右肩上がりで増えています。2012年は東日本大震災の影響で減りましたが、それ以外の年は上昇傾向です。2017年時点で、2008年と比べて約3倍もの数に達しています。これは、日本人エンジニアの数が不足していることが大きな理由として挙げられます。多くの企業でエンジニアを確保することに苦労しており、その結果不足分のリソースを外国人エンジニアに求めている状況です。

日本人エンジニアが不足している理由

では、なぜ日本人エンジニアが不足しているのでしょうか。日本のGDPは世界的に見ても高水準ですが、一方でGoogleのような一大IT企業が存在しません。これは、日本人エンジニアの数が圧倒的に不足していることが最大の理由です。
まず、日本は少子高齢化が進んでいます。人口を保つためには2.0以上の出生率が必要ですが、2016年時点で1.44まで減っています。出生率の低下による労働力不足はIT業界に限ったことではありません。全産業において人材不足に悩まされています。
また、若い世代の科学的・数学的リテラシーが低い点も日本人エンジニアが不足している理由の1つとして挙げられます。学校教育において、情報通信技術を活用する機会が少ないため、諸外国に比べてIT人材の育成が遅れています。日本人は、ITの基礎知識となる理数系の能力は高いものの、情報通信技術に触れる機会が少ないため、ポテンシャルを十分に発揮できていない状況です。2020年から日本の小学校でもプログラミング教育が必須科目となったことで日本人エンジニアの拡充が期待されていますが、そもそも少子化の影響で絶対数が少なくなっているため、人材不足が完全に解消されるわけではありません。さらに、技術を習得した子どもが将来的にエンジニアになるとは限らないため、この先外国人エンジニアの需要が減ることはないでしょう。エンジニアだけでなく、今の時代はどの職業であってもITスキルが必要になります。プログラミングを学んだ年代が成人になる頃に、エンジニアの数が急激に増えることは考えにくいといえます。

待遇や労働環境の問題

年収が低い点も、日本人エンジニアが育たない理由として挙げられます。アメリカや中国では年収1,000万円以上を稼ぐエンジニアも珍しくありませんが、日本においては年収400万円から800万円が相場です。憧れの職業になりにくいため、結果的にエンジニアを目指す人の数も減ります。
また、日本では下請けになればなるほど労働環境が悪化し、単価も安くなる構造になっています。IT業界は残業や休日出勤が常態化しているというイメージを持つ人も多く、それが若い世代がIT業界を敬遠する理由の1つにもなっています。